Twitter短縮URLの仕様変更(2011/6)

Twitter新短縮URL仕様イメージ Twitterの公式Webからの短縮URL、t.coの仕様が変わったようです。

6月11日現在、私が確認した4つのアカウントで全て変更されていましたので、おそらくは全体に反映されているのでは、と思います。

この仕様変更は、強制URL短縮など注意しなくてはならない部分もありますので、現段階での仕様の解説を書いてみました。

短縮URL仕様

私が確認した6月11日現在での仕様は下記の通り。

  • Twitterの新UI(URLに#!が付く方)のみに反映。旧UIには反映されず。
  • 公式Webからのツイートのみに反映。API経由のツイートにも反映されず。
  • 反映される場合、http://やhttps://付きで入力した全てのURLが短縮される。
  • 短縮されたURLは、公式Twitterだとhttp等無しで通常30文字程度が表示されて、その後は「...」として省略される。
  • 短縮された場合、どんな長さでも20文字扱い。
  • API経由でのツイートは、短縮されない。
  • サブドメイン+ある程度長いドメイン+パスの場合、ドメインが表示されるように配慮。

今までも、短縮については様々な仕様がありましたが、今回はどのようなURLでも強制短縮、というのが大きな変更と考えます。 さて、具体例で説明しましょう。

No.入力したURL公式Webでの表示APIに渡される表示
1http://webweb.jp/blog/web-service/
twitter/url-shorter-change/
http://webweb.jp/blog/web-servi...http://t.co/(7文字)
2http://a.coma.com(リンク付)http://t.co/(7文字)
3a.coma.com(リンク無)a.com
4http://bit.ly/a3sn6bit.ly/a3sn6http://t.co/(7文字)

さて、1は入力は60文字の所、20文字として計算されます。URLの長さを考えずにツイート出来るようになった非常に便利な仕様です。 なお、複数のURLを書いてもそれぞれ短縮してくれます。URLだけなら最大7URLをツイートできるという事ですね。

2はちょっと複雑です。 http://a.comとツイートした場合は、表示はa.comとなりまして、20文字扱いとなります。短縮されなければ12文字ですが、短縮?されて20文字扱いされることになります。 そして、APIに渡されるのもt.co/(7文字)として表記されています。APIから見るとURLを展開しないとどのようなドメインだか把握できないことになります。

なお、3のようにhttp://の表記無しにa.comなどとツイートした場合は当然ながら短縮されません。

そして、このような強制短縮は、別短縮サービスのURLも同様です。 5のように、bit.lyなどの短縮サービスのURLは、表記上はhttp://が消えるだけですが、APIに渡されるのはt.co/(7文字)の形です。再短縮が掛かって、20文字扱いになることになります。

短縮URL仕様の利点と注意点

普通の使用では、非常に便利な仕様変更です。 長いURLでも気にせずにツイート出来るようになりました。公式WebからTwitterを利用しているユーザにとっては、ドメインも表示されるので、どういうサイトか確認もできます。 Webマスターとしては、自分のドメインを知らせることが出来るのが便利ですよね。 ただし、これは公式Webから見ている人だけです。HootsuiteなどAPI経由のアクセスの場合、公式WebからツイートされたURLは全てt.co/(7文字)の形で見られることになります。

「新サービスをリリースしました。ドメイン名にこだわりました。 http://suteki-domain.jp/」 のように公式Webからツイートされた場合、公式Webで見るとほぼツイートしたとおりに見られます。しかし、API経由でアクセスしている人には、「新サービスをオープンしました。ドメイン名にこだわりました。 http://t.co/(7文字)」と表示されて、クリックしないと何のことだかわかりません。

現状、公式Webから閲覧している人が大半、とTwitterからの発表もありましたので、上記は余り気にする必要はないのかもしれません。それでも、全ユーザに短縮させずに見せたい場合には、HootsuiteなどのAPI経由でツイートするべきでしょう。

また、強制短縮されるということは、非公式RTなどで短縮URLをツイートすると、2重短縮となってしまいます。これは、SEOに若干のマイナスがあります。 TwitterのリンクのSEO上の価値は複雑なのでここでは言及を避けますが、togetterやふぁぼったー、Twilogなどの関連Webサービスのリンクは、弱いながらもリンクとして検索エンジンは認識しています。そのリンクが2重リダイレクトですと、Googleはリンクの価値を減らして評価している可能性が高いです。

幸いな事にt.coは301リダイレクトですので、リダイレクト1回プラスによって減るリンクの力は1?2割程度の気にしないで良いレベルです。また、多重リダイレクトで大きな問題が去年段階ではあった検索エンジンも、日本では気にするシェアではありません。この問題は大きな問題、とは言えないでしょう。 しかし、システムを組む場合に、公式ツイートボタンなどを使わないで独自短縮URLのシステムを使う場合などは、ちょっと考慮してもいいかもしれません。

#この仕様変更で、独自短縮URLでの大量リンクをTwitterから受けるしくみになっているサイト、たとえばはてなブックマークなどの評価を見ていれば、Twitter関連サービス経由のリンクが直接のプラスになっていたかが確認できますね。きっと確認できるレベルの変化はないと思いますが。

短縮URLの使い方

6月12日段階で確認できる仕様と気づいた注意点を書かせてもらいました。 基本的に、素晴らしい仕様変更と思います。これまで、外部の短縮URLシステムに頼ることで、リンク先がどのようなサイトだか分からない場合も多く有りましたが、今後は、リンク先がどんなドメインかを把握してクリックすることができます。 ただし、公式Web以外からのアクセスだと、逆にドメイン名が見られなくなる状態も発生するようになりました。 特に、Twitterを仕事で使われている方には、重大な問題になる場合もあるでしょう。理想のTwitterでの情報伝達をするためには、公式WebとAPI経由のサービスの使い分けが必要なのかも知れません。

このURL周りの仕様は、変化を続けています。 6月10日には、&を含むURLをツイートすると、&以後が短縮されないという不具合もありましたが、現在は既に解消されています。 また、近日中に写真も140文字に含まなくなるようです。

どんどん仕様が変わっています。 最新の状況を把握し続けるのは大変ですが、どうにか追いかけていきたいものです。