author(著者情報)のリッチスニペット、日本環境テスト導入?

著者情報表示例

Googleリッチスニペットの一つに、著者情報(Author information)(Googleの公式情報はこちら)があります。

上のキャプチャのようにページの著者を検索結果に表示させるものですが、米国では2011年6月に発表、導入されていました。 しかし、日本語環境には11ヶ月経った今もまだ実装されていません。

5月24日、一部の環境でテスト導入されていることを確認しましたので、現段階の表示内容などを共有します。

5/24 14:20追記 思ったよりも導入されている人が多いようです。テスト導入ではなくて、本導入で順次導入中なのかもしれません。

リッチスニペットの著者情報表示例

顔写真が表示

著者情報表示例7 2位に表示されたこのブログに著者情報が表示されています。 表示されるのはGoogle+で使っているプロフィール写真です。この表示は通常ではクリック率を大きく上げる事になるでしょう。(顔を見ただけで嫌な気持ちになる人からのクリック率は大幅に落ちることになるでしょうが)

写真の無い表示も

著者情報表示例1 4位のGoogle+の個人アカウントも著者情報が表示されていますが、こちらは写真が消えていますね。

大量表示も

著者情報表示例3 この検索結果では、2位、3位、4位と著者情報が表示されています。 このように顔写真が並ぶと、他の検索結果のクリック率は相当下がることになるでしょう。

無料ブログでも

著者情報表示例2 著者情報の表記に対応することができれば、このように無料ブログでも表示されます。 HTMLコードの追加が必要ですので、対応ができないブログはありますが、はてなブログなど自由度が高いブログでは容易に対応可能です。 はてなブログの場合、こちらのページのサイドバーのようにする方法が一番簡単でしょうか。 設定画面に入って、デザイン→カスタマイズ→サイドバー→モジュールを追加→HTML で、下記のように記述します。

<li>Google+→<a href="https://plus.google.com/108574609637974114351?rel=author" target="_blank" rel="author" class="roll">辻正浩のGoogle+</a></li>

その上で、Googleのプロフィールの設定も変更する必要があります。詳細は、Googleのヘルプページのオプション2を御覧ください。

必ずしも出るとは言い切れない

著者情報表示例5 1位、2位が私の個人ブログですが、2位にしか著者情報は表示されていません。 1位のページも確実に著者情報に対応したマークアップをしていますし、他の検索ワードでは表示されるのですが。

著者情報とSEO

著者情報のリッチスニペットに対応する設定方法は、Googleのヘルプページに詳細がわかりやすく記載されています。 著者情報の設定方法は、この1年でも二転三転してきましたので、公式情報以外は時々誤っている場合がありますので、公式情報、特に変更が激しい情報については、更新が早い英語版を確認することをおすすめします。

しかし、現段階で著者情報は個人ブロガー以外には利用しづらいものです。 この仕様は特定のページを特定の著者と紐付けて表示するものですが、その著者の情報はGoogle+から引用されます。そのためには、本名登録が必須なGoogle+に登録する必要があります。

企業など団体としてGoogle+で活動できるGoogle+ページでは著者として認められません。あくまでも個人アカウントと特定記事を紐付ける必要があります。これを行うことができる企業は非常に少ないのではないでしょうか。企業が出す情報ということを考えると、やはり個人と紐付ける情報を出すのは難しい場合が多いです。 有名人や社長など、個人を表に出して活動している人にとっては非常に有益な機能です。しかし、それ以外では使用が難しいでしょう。

しかし上で見てきました通り、この著者情報は大きく目立つものとなります。現段階では順位に対する影響はありませんが、見ての通りクリック率の向上には大きく結びつきます。特に、有名な方の場合は向上率が更に上がることでしょう。

私個人の考えですが、この仕様は下記の点で好きではありません。

  1. 企業サイトが参加しづらい形でクリック率を大きく変える仕様が導入されること
  2. 実名以外で活動している人が検索結果上で不利になる事
  3. Google+の登録が必須であり、ある程度の活動が被サークル数表示でさらに優遇されること

特に企業サイトに対してSEOのアドバイスを行っている私にとっては、企業サイトの検索競合が強化される事は望ましくありませんし、多くの企業Web担当者にとっても同じでしょう。 しかもこの仕様は、Search Plus Your Worldなど最近のGoogleが発表した様々な先進的機能とは違い、ログオフユーザにも反映されます。流入への影響を考えるとログオンユーザ限定の機能は非常に限定的なのですが、ログオフユーザにも表示されるこの機能は影響力を否定できません。

個人が出す情報に価値が無いわけでは無く、非常に価値がある情報が含まれています。しかし、企業が公式に出す情報と比べて質が高いとは言いづらいものだと私は考えます。それにもかかわらず個人が出す情報を優遇する事は検索エンジンを利用するユーザとしても望ましいものとは思えません。

ただ、1番と2番はGoogle+ページを著者として扱うことができれば解決されます。簡単に検索結果表示を操作出来るようになるので導入は難しいと思いますが、上手くスパムを回避して仕様が変わると良いなとおもいます。

3番はGoogleGoogle+を優遇しすぎ、とよく非難される部分ですね。個人的にはGoogle+は非常に好きですし、さらに普及すればいいと思うのですが。 (Google+個人アカウント及びSEOの情報を中心に投稿するGoogle+ページがありますので、よろしければサークルにいれてみてください)

日本環境でのテストを進めているということは、近日中の日本導入もあるのかもしれません。 個人に紐付いても構わない情報を発信しているのでしたら、今のうちから設定を済ませておいてはいかがでしょうか。